大隈委員
質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。会派を代表いたしまして質問させていただきます大隈和英でございます。 発生以来、昼夜を分かたず御尽力いただきます厚生労働省の加藤大臣始め職員の皆様にも、心より感謝を申し上げたいと思います。 事態は刻一刻と変わっておりまして、一週間、二週間前の対策はもう随分古くなるというような、刻一刻と変わる状況ではございますが、やはり、この病気の、感染症の脅威をとめるにはしっかりとした出口戦略というものを見据えていかなければいけないんだろう、そういうふうに考えておりますが、その中でも最大なものというのは、治療薬と治療方法の確立によってCOVID―19というものを治る病気にしていくことだというふうに考えております。もちろんそれは簡単ではございませんが、そこに国の資源をしっかりと最大限注力していくことを望みたいと思います。 その観点で、きょうは提言と質問をさせていただきたいと思います。 まず、患者さんの重症度などを層別化していく。ダイヤモンド・プリンセス号の中でも、あの大変な混乱の中で患者さんを、あるいはお客さんをきちっと層別化していくことによって随分と搬送も含めてスムーズにいったという、やはりこれは成功事例だというふうに考えていいと思います。 その教訓を生かして、今たくさんあふれてきている全国の病院の中でも、層別化、あるいは重症度においてカテゴライズして、人や物や場所というものを、しっかり戦力を適切にそれぞれ配置していく治療戦略というものが必要になってこようかと思います。無症状と軽症者については、自治体によって、単身者も在宅隔離、あるいは同居人や有リスク者がおられるところでは宿泊施設での隔離というようなことも、先ほどの新谷先生からも御意見があったところでございまして、いよいよそれが実現化していくのかなというふうに思っております。 その中で、自治体の方でも声が出ているのは、その費用をどういうふうにしていくのか、あるいは、この疾患、だんだんわかってきますと、中等度から重症に一気に肺炎が進んでしまうとか、軽症だったんだけれども、数日で両側の肺炎が進んで、呼吸苦が一気に来てしまうというような事例が出てきていますので、例えば、どこかの施設なり自宅なりでケアをしている、隔離をされている方をどうやってケアしていくか、そこのところのフォローアップをどうするか、誰が訪ねていくのかというようなことも考える必要があると思います。 また、隔離となったときにも、先ほど小川委員の方からもお話がありましたが、これは措置入院に準じてやるわけですけれども、どこまで、自宅にいたんだけれども、ほいほい買物に行って、遊びに行っているということではこれまた困りますので、そのあたりの対策も必要になってくると思います。 いずれにしても、先ほど御答弁もありましたけれども、この無症状、軽症者についての自宅隔離や宿泊施設での管理について、少しその点を詳しくお聞かせいただければと思います。
橋本副大臣
お答えをいたします。 新谷委員また小川委員からもお話があったかと思いますが、患者の状況によって、今後、重症の方がどんどんふえていくという状況に仮になったときに、軽症の方あるいは無症状の方を自宅に、あるいは、自宅に例えば御高齢の方がいる、そういうような状況に応じて宿泊施設等に行っていただく、こういうようなことについては、累次、そうした方針というものをこれまでお示ししてきたところでございます。 例えば、三月二十八日に策定された基本的対処方針におきましては、患者が増加し重症者等に対する入院医療の提供に支障を来すおそれがあると判断する都道府県では、厚生労働省に相談の上、軽症者等は自宅療養とすること、あるいは、自宅療養とする際、家族構成等から高齢者や基礎疾患を有する者等への感染のおそれがある場合には、地方公共団体は、軽症者が宿泊施設等での療養を行うこと、同居家族が一時的に別の場所に滞在すること等、家族内感染のリスクを下げるための取組を講ずること等をお示ししているところでございまして、これもお話がございましたが、昨日、新型コロナウイルス感染症の軽症者等の宿泊療養マニュアルというものを発出いたしまして、宿泊療養の対象者、あるいはその際の留意基準、解除の基準等の整理を行って、お示しをさせていただいたところでございます。 そして、その管理という、要するに、急変というような場合もあり得るということでございますが、やはり日々きちんとチェックをしていくということが大事でございます。それはマニュアルの方でも、しかるべく、看護師等を置くでありますとか、あるいは電話等情報通信機器を用いて日々のチェックを行うといったことをお示しさせていただいております。また、更にそれをどう具体的にやっていくのかということも、私たちとしても、今、更に具体化をさせるような努力をしておりますので、またそれをお示ししたいと思っておりますし、こういうことがございます。 さらに、費用についてもお尋ねがございました。これにつきましては、今、感染症法上の措置で、入院させることができる、その方については公費で負担をする、こういう仕組みになっております。 今回、宿泊施設に入っていただくという場合は、病院ではありませんので、そこに対して何かしら医療をするということは、往診をするということになりまして、入院ではないという扱いになります。そうしますと、保険診療ですかという話になるわけですが、ただ、これは今、感染症法で、なぜ施設に入っていただくか、あるいは自宅にいていただくかというと、社会に対する感染の蔓延を抑えるためという、社会的な意味があってお願いをしていることになるわけですから、そのこともしっかり踏まえて、どのようにするかということ、あるいは地方自治体への負担等についてどのように支えていくか、それも検討し、またお示しをしていきたい、このように考えております。
大隈委員
ありがとうございます。 実は質問の通告も大分遅くなりまして、御丁寧に御答弁いただきまして、本当にありがとうございます。 続きまして、同じく、障害者福祉施設でも感染が広がっているところでございます。障害者の方も、やはり知的障害者になると、例えば、手洗いしなきゃだめよとか、マスクをつけましょうねといっても、なかなかうまく、コミュニケーションといいますか、感染対策が施設の中でもとりにくいということがございます。 ましてや、環境が変わって、突然、理由もわからずに、子供たち、あるいは大きい方もおられますが、病院の方に入院させられる、周りにはガウンを着た大人たちがたくさんいるとなると、パニックになってしまうこともありまして、入院治療というのも非常に困難である、あるいは病院のスタッフも、障害児、障害者の皆さんをうまく入院の中で治療していくというのも、大変これも困難なことがございます。 そういう点で、障害児者をやはりしっかり守っていく対策も強化していかなければいけないだろうということを考えますと、例えば、今、宿泊施設や自宅隔離というお話もありましたが、症状が軽症であれば、障害者福祉施設を一括、丸ごとお借りしたり、もともと入所しておられたところをそのまま活用させていただくとか、あるいはまた、そういう場合の障害者施設の職員の方の感染に対する研修であるとか危険手当であるとか、そういうようなことも考えていかなければいけないというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
橋本副大臣
お答えをいたします。 実際に、障害者の施設での感染拡大というのが起こってしまっていたりするということも正直あります。その中で、要するに、陽性が確認された方全員を、入院をするということが、障害のある方御本人にとっても、決して、必ずしもそれがベストなことではないかもしれないということは、今委員御指摘のとおりでございます。それは、やはり、どのような障害特性をお持ちなのか、あるいは感染症の重症の度合いはどんなものなのか、そうした程度等を踏まえて、利用者の方にとって望ましい環境をきちんと提供できるようにする、対応方法を整理していくということを今私たちとしても取り組んでいるところでございます。 費用面等々も含めて、やはり、利用されている、特に障害のある方に対して、その方が望ましい、かつ、きちんと受け入れる、できるだけ受け入れることのできる環境で過ごしていただけるように、私たちとしてもしっかり、今の委員の問題意識を承って、考えてまいりたいと思っております。
大隈委員
ありがとうございます。 今、感染対策、いろいろな面で、それぞれの分野で必死になって対策をしておられるところですが、なかなか声の小さいところというのは届かないところもあります。福祉施設等々も、私たちもしっかりと目を配りながら、耳を傾けながら、しっかりと対策をともに充実させていきたいと思います。 さて、そういう中で、病院では、よく現場のスタッフの皆さんからお聞きしますのは、外来をやっているだけで手いっぱい、これはコロナの外来ですね。外来をやっているだけで手いっぱいだけれども、入院も抱えて、この外来と入院も、呼び返されて往復はする、移動のときにまたガウンも着がえなければいけないということ、あるいは、部屋の入退室のマネジメント、看護師さんの配置にも本当に苦労がある中で、入院は入院、外来は外来でやはり施設を分けるべきだという声が結構聞かれます。それも、それぞれの地域の中でぜひ進めていただきたいとは思うんですが。 また、同じく、最近問題になっているのは、この間も、山梨医大の件は本当に気の毒なケースではありましたけれども、予期せぬ救急医療で搬送された患者さんが後から感染していたということがわかって、それによって、例えば山梨医大の事例でしたら、みんなが一生懸命その子にかかりつけになって、六十人近くの方が濃厚接触になって、今検査を待っていることだと思います。 そうなると、一気に、どんなにベッドを各自治体で確保できたといっても、やはり、自主的に休診しなきゃいけない、救急をやめなきゃいけない、あるいはスタッフを自主的に休ませなきゃいけない、濃厚接触者として十四日間家で休ませようというようなことをどうしてもせざるを得ません。 そういう点で、ある病院なんかは、きちっとガウンテクニックやマスク、感染症グローブ、感染症の対策をとって、なおかつ、患者さんが来たということがわかったときに、きちっと、その都度アルコールできれいに消毒をするということをしていれば、必ずしも、一律に休診にしたり、自己隔離、あるいは自主的に停職にする必要はないだろうということもあるようで、そのあたりの一つの指針ということもやはり大事かと思います。 現状でいろいろ御報告が上がっているかと思いますが、そのあたりの現状と問題について、ぜひ教えていただきたいと思います。
橋本副大臣
二つのお尋ねをいただきました。 まず、外来のみの病院だとか、例えばそういう役割分担をしてはどうかというお尋ねだったかと思いますが、例えば三月二十八日にお示しをした基本的対処方針においては、都道府県において、例えば、重症化しやすい方が来院されるがんセンターとか透析医療機関、産科医療機関などは、新型コロナウイルス感染症への感染が疑われる方への外来診療を行わない医療機関とするみたいな例を示して、役割分担を考えてくださいということをお願いしております。 その中において、例えば、先日神奈川県さんが発表されましたが、中等症の方はこの病院に行ってもらうみたいなことを、きちんと病院との協議をした上でお示しいただくだとか、そうした各自治体での役割分担をして具体的にされる取組が進んでいるもの、このように考えておりますし、私どもも、その地域の実情を伺いながらしっかり支援をしてまいりたい、このように考えております。 また、感染防御の話でございますけれども、一般的に、医療機関におきましては、国立感染症研究所及び国立国際医療研究センターの国際感染症センターが定めております新型コロナウイルス感染症に対する感染管理という文書があります。そのもので定められている感染予防策がなされていれば、新型コロナウイルス感染患者を診察しても施設閉鎖等の対応は不要である、このように私たちは考えているところでございます。 厚生労働省としては、これらの対応を行うに当たり、専門家などの知見を活用しつつ、可能な限り施設を閉鎖しなくて済むよう、要請があった場合には必要な助言を行ってまいりたいと思いますし、まずはしっかりとそうした防御をしていただいているということが大事でございますので、それについてもいろいろな形でのサポートをしていきたいと思っております。
大隈委員
ありがとうございます。 そこで大切になってくるのは、一つは、小さいクリニックですとか、あるいは病院でも、たくさんお勤めの看護師さんもおられます。風評被害ということも十分に配慮していかなければいけない。自治体の首長が何々病院と、ぱぱっと取決め外の病院名を公表したりするようなこともありますので、ぜひ慎重に、そのあたりは、風評被害に対しても対策が必要かと思います。 また、搬送するにも、きちっとした搬送体制というものも必要かと思います。また、今ヨーロッパなんかは、イタリアからドイツに搬送したりというような、非常に遠いところの搬送もしているようですが、日本もそろそろ、もう始まっていると思いますが、都道府県、自治体を越えて、医療圏を越えての搬送というものも広域連携で必要になってくると思いますが、現状のところと、また、かかわるような問題点があれば教えていただきたいと思います。
宮嵜政府参考人
お答え申し上げます。 各都道府県におきまして、地域医療体制の確保ということで、役割分担の上で重症者の対応を考えていただく、あるいは軽症者とかは自宅とか宿泊施設といった上ででも、搬送が必要になる場合というのは当然生じてくるかと思います。 三月十九日の事務連絡におきまして、県内の患者の受入れを調整する都道府県調整本部、仮称でございますが、こういうものを設置してくださいと。これはもちろん県内の搬送の調整をまずやっていただくのが大事なんですが、さらに、二十六日の事務連絡におきまして、隣県の都道府県と事前に広域搬送の調整、準備を行っておくこと、それから、各都道府県調整本部の広域調整担当者が中心となって、具体的に、患者受入先となる医療機関の候補とかの確認や、搬送手段、搬送ルートの検討等の調整、準備を行っておくこと、それから、広域調整先の都道府県につきましては、地方厚生局の区域にとらわれずに、各都道府県の実情に応じて柔軟に調整すること等を依頼させていただいております。 この関係で、感染症法の十九条に基づく入院の措置の場合には費用の問題とかも出てくるかと思いますけれども、医療機関への移送につきましては、都道府県に対して、その移送のために必要な経費等につきましては、国から二分の一の補助というような形になってございます。
大隈委員
ありがとうございます。 日本には離島もたくさんございまして、さまざまな搬送の問題というのも出てくると思いますが、ここはひとつ、しっかりとオール・ジャパンで、広域に患者さんを助け合っていく、医療者同士もまた助け合っていくということでお願いをしたいと思います。 さて、時間もだんだんなくなってまいりましたが、私がきょう一番申し上げたいのは、今、各医療機関、現場で、本当に切り結んで戦っているような状況で頑張ってくださっています。大変そこにも敬意と感謝を表したいと思いますが、実は、病院同士は、どこに何人コロナの患者さんが入った、あそこでこんな治療をしているんだよねということは、お互いほとんど知りません。厚労省はきちっと把握しておられると思いますが。 そういう中で、現場の先生方から声が上がっていますのは、やはり今、この疾患の特徴ですとか、あるいは治療方法が、何が効果が出てきたぞというのがだんだん出てきています。その知見を、海外の最新の情報を含めてきちっと情報共有をしていく、そして、情報を整理していって、なおかつ、今度は、いいものが出たときには間髪入れずに日本じゅうに、そして、世界が今、日本の臨床のプラクティスを待っているわけですから、世界にも発信していく、そういうような仕組みというものが必要だと思います。 また、そこにはやはり基盤となる組織、そしてデータベースというものも必要になってくるかと思いますが、そういう点では、ぜひとも、国と、自治体と、それぞれの関係学会、例えば感染症関係の学会であるとか、呼吸器関係の学会であるとか、救急医療、急性期の関係の学会であるとか、学術、アカデミアと、御当地の医師会、そして、それぞれの今頑張っておられる現場、そこをしっかり結んだネットワークというものがどうしても僕は必要になってくるんだと思います。 なかなか疾患個々で毎回そういうことをつくるのは難しいかもしれませんが、厚労省ではいろいろと班研究なんかも走り出しているかもしれませんが、その点、今後もやはりそこに資源を注力していくことが、結局このコロナの騒動というものを早く終息することができるんだという思いを私は持っておりまして、ぜひともその点のことに関しての御知見あるいは見解をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
橋本副大臣
お答えをいたします。 御指摘をいただきましたように、きちんと各病院、現場で取り組んでおられている取組というものを共有し、みんなで戦っていく体制をとるということは大変重要だろうと思っております。 その上で、幾つかお話がございましたが、各医療機関の空き病床の状況だとか、外来が今どんな状況にあるか、例えばそうしたことについては、できるだけシステム的にそうしたことを収集し、地方自治体等にきちんと情報提供をしていくような仕組みというのを今つくりつつあるところでございまして、そうしたものによって各医療機関の状況等を把握し、また、それの中で、例えば患者さんの搬送だとか、そうしたことをしていくようなことを今整えていきつつあるところでございます。 また、治療に関する知見の共有ということでございますけれども、治療法については、例えば抗ウイルス薬等の有効性等の確認など、国立国際医療研究センターを中心に、多数の医療機関において臨床研究を開始されている。あるいは、新規の治療薬候補を選定するために、国立感染症研究所等において国内外の情報を収集し、研究を進めていただいておりますので、こうした研究の結果がどこかで出たところで、しっかりとそれを共有し、公表していく、こうしたことが必要なんだろうと思っておりますし、また、現在、実際、各医療機関で症例の公表などもされております。こうしたこともしっかりとウオッチをしていかなければならないと思っております。 また、国立感染症研究所におきまして感染症サーベイランスの情報については一元的に把握を行い、公表しているとともに、今後、入院治療を受けた患者の状況についても感染研にて情報収集をしていくということを聞いておりますので、これについても、まとまり次第共有をできるのではないのかな、何らかの形できちんと皆様にお伝えをしていくということがあるんだろうと思っております。 そうしたことをあわせもって、今後も、国内外の知見を集めながら、関係機関とも連携をしつつ新たな治療法の開発を進めるなど、引き続き、関係機関との連携強化にしっかり努めてまいります。
~中略~
高木(美)委員
医療現場は本当に一人でも手が欲しいという中かと思いますけれども、やはりその足元からこうした重篤化される妊婦さんが出てはいけない、そういう思いで、もちろん持病がある方も当然でございますけれども、妊婦や持病のある方を守れという、こうした意識をしっかりとつくることができますように、先ほど周知をというお話がありましたが、よろしくお願いいたします。 続きまして、新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた遠隔医療のあり方などにつきまして質問をさせていただきたいと思います。稲津副大臣、それから藤澤局長、いろいろ御用件があられると思いますので、これで御退席いただいて構いませんので、よろしくお願いいたします。 新型コロナウイルス、海外では既に医療崩壊が起きておりまして、日本にもその危機が迫っていると言っても過言ではないと思います。今こそ、医療機関同士の連携や役割分担を適切に進めて、医療現場の混乱、また医療スタッフの感染を防止することが必要と考えます。 三月三十一日、経済財政諮問会議で加藤厚労大臣が資料を示されました。どこまでの範囲であればオンラインにより対応可能か、専門家の意見を聞きながら至急検討を進めるとありました。医療崩壊を食いとめるためにも、大変重要な御提案だと思います。我が党も進めるべきと、たび重なる提言に盛り込んでまいりました。この検討に当たっては、スピード感が重要と思います。 そこで、具体的にどのような日程感で検討が進められるのか、今後の進め方をお聞かせください。
橋本副大臣
今、新型コロナウイルスの感染が拡大する中におきまして、患者と医療従事者双方の安全、安心を確保するということは大事なことでございます。そうしたことも含めて、オンライン診療を含む遠隔医療の活用ということを考えることは、今必要なことなんだろうというふうに思っております。 既に、二月二十八日及び三月十九日にさまざまな新型コロナウイルス感染症への対応としての通知等をお示ししておりますし、また、先ほどお話をいただきましたように、三月三十一日、経済財政諮問会議において、厚生労働大臣より、新型コロナウイルスを疑う患者に対する初診も含めた診療について、感染拡大のリスクとオンライン診療であることによる見逃しや重症化のリスクを比較考量しつつ、どこまでの範囲であれば対応可能か、専門家の意見を聞きながら至急検討を進めるという旨、御説明をしたところでございます。 そして、同会議においては総理からも緊急の対応措置を取りまとめるよう指示があり、昨日、規制改革会議から厚生労働省に対し、新型コロナウイルスの感染防止対策のためのオンライン診療等の活用についての課題が示されております。 厚生労働省においても、昨日、オンライン診療に関する検討会を開催いたしまして、感染症の専門家の方も参考人としてお呼びして、初診からオンライン診療を行うことについて、感染拡大のリスクとオンライン診療のリスクを比較考量して御議論いただいたところであり、その結果を踏まえ、規制改革会議とも議論を重ねているところでございます。 まさに今委員お話しいただきましたように、スピード感を持つということが大変大事でございますので、まさにそのようにしっかりと取り組んで議論、検討を進め、対応をとっていきたいと考えております。
高木(美)委員
そこで、まず、今、保健所がパンク寸前、そしてまた地域の医療機関でも感染を始めている、そういう東京、大阪の状況を踏まえまして、恐らく、それは地域差というのがあってもいいのかと思います。 済みません、ちょっと質問の順番を変えさせていただきまして、最後の質問の地域の診療所等へのオンライン診療の導入について、ここをまず聞かせていただきたいと思います。 地域の診療所には、感染の不安を抱えた人たちも連日訪れています。入り口も待合室も一つしかない。現場では、万一に備えて、風邪症状のある人とそうでない人の診療時間を分けるという対策をとっています。また、発熱症状等のある一人に対して電話相談と診療を行うケースもふえておりまして、町中の診療所の医師、看護師にも今までにない負荷がかかっております。 今後、感染者が爆発的にふえれば、こうした地域の診療所が本格的に、軽症患者また無症状であっても患者である、こうした対処に当たることも想定をされます。防護用具等の確保も難しい中、地域の診療所等での患者や医療従事者への感染を防止するためにも、地域の診療所へもオンライン診療の導入は必要と考えます。 そこで、提案ですが、感染の可能性があり、一年以内に来院歴があり、当該医院にカルテもある患者さんに対してというまず限定の中で、地域の診療所でのオンラインでの初診も可能とするなど、オンライン診療の規制緩和や診療上の評価も見直し、現場の診療所の感染症に適切に対応する体制を早急に確立すべきと考えております。 地域の診療所がやられてしまっては、また、地域の病院が感染をしてとまってしまっては、もう後はなすすべがないという状況でありまして、どうか、まずしっかりとした現場の対応策ということを考えていただければと思います。いかがでしょうか。
橋本副大臣
今、高木委員からお話をいただきましたように、やはり、地域の診療所などにも、別の病気かもしれません、いろいろな形で、でも実は感染していたという方が来られる、そういう可能性というのは今でもあるわけですし、今後も続く、そうした中でどうするのかというお尋ねであったというふうに思っております。 先ほど、昨日、オンライン診療に関する検討会を行って、議論をしたということを申し上げました。その中での議論の様子などを少し御紹介をいたしますと、新型コロナウイルス感染拡大の今の状況というものの中で考えればということではありますが、定期受診中の患者や過去に受診歴のある患者については、過去の受診履歴の時点等について考量した上で、既に診察したことのある医師が医学的に電話やオンラインでの診療が可能であると判断した範囲であれば、新たに生じた症状についてオンラインで診療、処方を行うことについて賛成する御意見も多くあったというふうに承知をしております。 引き続き、患者と医療従事者双方の安全、安心を確保するという観点、それから、もちろん的確に診療できるということも大事でございます、その両方をどのように中でバランスをとっていくのかということで、診療報酬における対応を含め、スピード感を持って検討を進めて対応してまいりたいと考えております。
高木(美)委員
ぜひともよろしくお願いいたします。 私は、一気に広げていくという議論をする方もいらっしゃいますけれども、やはり、まずしっかりやれるところからやって、徐々にその様子を見ながら拡大していくというのが、一番地に足がついたやり方。特に、こういう混乱の中にありまして、何もかもごちゃまぜで、そこでまた批判が出るとなりますと、このオンライン診療の道自体が閉ざされてしまうのではないかということを危惧しております。よろしくお願いいたします。 そしてもう一つは、実は先日、我が党が推進してきました新たな迅速検査キット、この検査状況を、国立国際医療研究センターに伺いまして見てまいりました。そのときに、この院内におきましては、感染症の疑いのある患者さん、一般の患者さんの診察経路が完全に分離されていて、医療従事者の感染防止対策が万全であるということも確認をさせていただきました。 そこで、医師の方々から、感染の疑いがあるということで来院される患者さんの中には、当院での処置が必要な患者さんと隔離しながらの経過観察で十分な患者さんが混在をしている、感染者が急増する中ではそのスクリーニングが必要である、そして、そのためにも、その機能を有する発熱専門外来を設置してもらいたいという御要請がありました。 私は、これは非常に重要なことだと思っています。発熱専門外来という名称がいいのか、私は、はっきりとスクリーニング専門外来と言わなければ、恐らくわかりにくいかなとも思いました。 そこで、こうした地域の医療機関での院内感染を防止すると同時に、やはり、入院治療が必要な人、そうでない方を適切にふるい分けしなければ、誰がその混在したところで面倒を見るのか、経路をその後幾らつくっても、入り口のところが必要でありまして、今、入り口の保健所、相談センターはもう既に電話も一日つながらない、こういう状況になっている地域におきましては、スクリーニング専門外来を迅速に設置すべきと考えております。 ここでは、例えば地域の医師会の方たちに協力をしていただいて施設をつくって、プレハブでも何でもいいと思います、そこで時間を決めながら、入り口、出口はしっかりと分ける。できればそこで、オンラインの電話相談から始まって、来てもらった方がいい人、そうでない人、そこをしっかりと電話でまずスクリーニングをしていく。 その上で、来てもらった方がいい人は、防護設備等をしっかりと整えていただいて来ていただき、そして、その流れを検討していく。 したがいまして、健康相談、受診勧奨、そしてまた、さらには対面で詳しく診断をして、入院を検討すべき人と隔離施設等で経過観察する方、この選別を行う。 今この選別を行うところがないので、医療の現場はごちゃごちゃになっているわけです。これが今の東京、特に今それに苦しんでいる特別区の状況と、私は地元の議員として受けとめております。こういう中で、こうしたいわゆるスクリーニング専門外来、保健所を守るためにも、もう一つのラインをきちんとつくっていかなければパンクした保健所を支えることはできない、このように考えております。 答弁を求めたいと思います。
橋本副大臣
今のお尋ねは、多分、幾つかの要素をいろいろ加味していただいた、具体的な御提案をいただいたのかなというふうに受けとめております。 スクリーニングという点につきましては、帰国者・接触者相談センターというもので、今のところ電話で受けていただいて、それをということになっていますが、それがパンクしている状態があるという御指摘でございます。 それは、そのパンクをどう解消するかということも取り組まなければいけないとともに、例えば東京でありますと、相談センターからではなくてかかりつけ医からの紹介等も受けるというような見直しも行われていると思います。そうした工夫等も参考にしながら、きちんと必要な方を医療につなげていくという、まずスクリーニングの点ということは、今後も、どうあるべきかということを状況に応じて考えていく必要があろうと思います。 それから、外来について。帰国者・接触者外来というのが今あるわけです。今までのところ、そこでPCR検査が必要だということになって検査をした、陽性であれば皆さん入院ということになっておりました。 ただ、それが大きな病院で、しっかりした、重症の人が診られる病院である必要があったのかどうか。そこのところについては、恐らく今後、先ほどまでお話があったように、宿泊施設であるとか自宅であるとか、そういう方も出てくるという中で、それをきちんと仕分をする、仕分というか、症状に応じてそこのところを、その人に応じた対応をしていく、こういうことが必要になってくるわけでございます。 今は、帰国者・接触者外来というのはきちんと感染防御ができるようにという中でつくられておりますので、そこでそうしたことを行うということを想定しているわけでありますけれども、その中で、例えばオンラインのことをどう使っていくのかだとか、そうした御提言も含めて、状況に応じた、そして、それがスムーズに機能する体制はどうあるべきかということは、それぞれの自治体とともに不断の見直し、検討を行っていきたいと思っております。
~中略~
藤田委員
濁して答えていただいたんですけれども、僕が調べたところでは、ほぼ紙。維新の会は少数政党ですけれども、全部電子化してペーパーレスで、紙は持込みは要らないですというふうにやらせていただいているんですが、裏側の作業でいうと、膨大な資料を数十枚、部会によっては何百セット用意して、それを紙袋に入れて運ぶ。このとじる作業で何時間もかかる、何人もの人が費やされる。こんなことが、この無駄な作業が行われていていいのかということを思うわけです。 ちょっと一個飛ばしてしまったので、国会対応について、このように非効率的なやり方が残ってしまっているがゆえに国会の対応が深夜に及ぶことも常態化しているというふうに言われていますけれども、実際に、毎日いわゆる深夜に及んで残業をしているというのが常態化しているというふうに言われていますが、これは事実なんでしょうか。それから、その理由は何なんでしょうか。
橋本副大臣
私ども厚生労働省の業務に対しまして御関心をお寄せいただきましたことに、まず感謝を申し上げます。 その上で、国会対応につきまして、昨年六月に、自民党の行政改革推進本部が調査をしていただいております。それによりますと、答弁回数、委員会出席時間、質問主意書、いずれも霞が関の中でナンバーワンの業務量、こういうことを言われております。また、先ほど答弁申し上げましたように、新型コロナウイルス感染症対策に関する質問についても多くいただいておりまして、夜まで作業しているような状況であります。 また、個別に言えば、国会答弁の作業につきましては、質問通告をいただいてから具体的な作業が発生します。もちろん、その前に、その議員の先生から例えば資料をお求めいただいて、それに対してのお答えが私たちがおくれたために遅くなったみたいなこともあるので、どちらの責任ということを申し上げることはできないと思いますけれども。 さはさりながら、通告をいただく時間が遅くなれば、そこから誰が担当するかを決め、それに対しての答弁を書きみたいな話になりますので、その分、作業が後にずれてまいりますし、また、通告も、概要のみをいただく場合もございますから、その場合は、問いを確定させる作業、あるいは想定問答を作成する作業などに時間を要するということがあります。 なお、更に追加をして言えば、今、新型コロナウイルス対応をしておりまして、その本部、大体、委員会は昼間やります、そうしますと、それに関する打合せ等々を、その後、夕方から始めて、夜にかかる。毎日、本部の総括をするような、一日の振り返りミーティングみたいなものをやっていますが、それが大体十時とか十一時から始まる。そんな感じで毎日仕事をしておりまして、少々みんな疲れている、もうそれが二カ月以上続いておりますから、そういうような状態があるということは申し上げたいと思います。