第201回国会 衆議院 内閣委員会 第7号 (令和2年4月15日(水))

吉田委員

本当に、事業を起こして数カ月、三カ月とか、そういう方もいらっしゃいますので、ぜひ、ここにも目を光らせていただいて、対応いただきたいと思います。  橋本副大臣、せっかく来ていただいていますので、橋本副大臣にも質問させていただきたいと思います。  ちょっと順番を入れかえますが、橋本副大臣、コロナ陽性になった患者さんの中で、重症になった患者さんには人工呼吸器を装着しますね。このとき、気管内挿管という手技が必要になります。この気管内挿管は、ほぼ全ての医師が習熟している技術なんですが、通常の気管内挿管だと、大量の飛沫、エアロゾルに濃厚に暴露されて、極めて高い感染リスクを負います。  米国、アメリカの国立労働安全衛生研究所の実験によると、微粒子に対するフィルター効果は、医療現場などで使うN95マスクが九五%以上ということで、一〇〇%はやはり防御できないんですね。こういった場合、二次感染防止のためには、気管支ファイバースコープ等を使ったり、患者の正面から施術をすることをせずに挿管する、あと、バッグをもまずに、速やかに筋弛緩を使って挿管するとか、普通とはちょっと別の気管内挿管をする必要があるんです。  こういったことができる技量を持つ医師の確保とか、そういう十分な備えをちゃんとされているのかどうか。これはかなり、重症患者がふえてくる中で非常に重要になります。コロナ陽性重症例に対しては、普通の気管内挿管をすると、N95マスクや防護服を装備していてもかなりのリスクになるんですが、これは質問というよりちょっと警鐘を鳴らさせていただきたいんですが、副大臣、どのようにお考えになりますか。
 

橋本副大臣

お答えをいたします。  今御指摘をいただきましたように、気管挿管につきまして、エアロゾル感染が発生する可能性がある行為であるということで、私どもがお示しをしておりますものでありましても、エアロゾルが発生する可能性のある手技ということにして、N95マスクあるいはそれに準ずるマスク、目の防護具、ゴーグル又はフェースシールドですね、長袖ガウン、手袋を装着をすることということをお示しをしているわけでございまして、それだけリスクのある手技であるということは十分承知をしております。  また、今お話をいただきましたように、それを防ぐようなやり方みたいなものもあるやというふうには聞いてはおります。  ですので、今お話をいただきましたような手技について習熟をしているドクターの方という方がちゃんと対応に当たっていただけるようにということは、今後、私たちも考えていかなければならないなということを今思ったところであります。  ただ、同時に、これから感染が拡大をするという、そうならないように努力しますが、仮にそうなったときに、やはり多くの方に、また、例えば急に悪化をする場合もあるという中で、急に気管挿管というときに、まずは確実にやっていただかなければならないことをきちんとできるように、N95マスクだとかそうしたものがまだ不足している現状もありますので、そうしたことをきちんとお届けできるように努力をして、まずは最低限やらなきゃいけないことができるということをできるだけ多くの皆様に取り組んでいただけるようにしたいと考えております。
 

吉田委員

副大臣、ありがとうございます。  これは、さっき中島先生もお話しになりましたが、劇症化を急にしてくる例もかなり散見しますよね。そうすると、これは、命を救うためには気管内挿管しかないんですよね。  レクに来てくれた医系技官の方とも話しましたけれども、これは、私自身であれば、N95をして、ガウンをつけて、フェースシールドをしても、かなりリスクを伴う覚悟で気管内挿管をすると思います。ですから、少しここをちょっと検討していただいて、気管内挿管が、これは重症例が出てくると、本当に相当必要になってきます。今、麻酔科医は多分、大体、気管支ファイバーを使ってできるんですけれどもね。これもちょっと、各病院、一応その対応を考えておいた方がいいと思います。  もう一点、私が今後気になっていることで、透析患者さんなんですよね。これも質問というより警鐘を鳴らさせていただきたいんですが、コロナ陽性になったら、まず、これは感染リスクもすごいですね、透析って、週三回、三密みたいなところでやりますから。  そして、重症ないしは重篤になったときに、隔離をしながら治療をして、かつ、透析まで回すということは、一般の急性期を受け入れている病院でも、動線とかを考えると、困難をきわめる。数百床、千床ぐらいの本当に地域の中核中の中核病院でも、透析患者さんが重症ないしはECMOを回すような重篤になった場合というのは、一人ないしは二人ぐらいしか受け入れること、動線上できない可能性が極めて高いと思います。  透析患者さん、持病がたくさん、もう本当に、ある意味、持病の塊みたいな方もたくさんいらっしゃるので、ここをしっかりと、どのように対応するかは今のうちにお考えになられた方がいいと思います。  また、繰り返しになりますが、さっきの気管内挿管もそうですし、ECMOも、何か四百十チームほど、全国でECMOを回せるチームが組めると聞いておりますが、やはり、機械もそうですけれども、人が極めて重要になってくる局面かなと私は思いますので。  まず、そのこともそうですが、透析患者さん、副大臣、これは大丈夫ですかね。
 

橋本副大臣

お答えをいたします。  御指摘のように、透析になっている方ももちろん感染をするリスクというのはあるわけで、その方に対してどう適切に医療を提供するかというのは大事な御指摘であろうというふうに承っております。  今、都道府県に対して、感染症指定医療機関以外に新型コロナウイルス感染症患者等の入院病床も確保するようにお願いをしているところではございますが、それに関連して、三月一日に都道府県等に対して、地域において、透析患者等の専門治療を実施でき、かつ、新型コロナウイルス感染症患者の受入れも可能である医療機関を設定していただきたい、そして、そうした患者が発生した場合には当該患者が速やかに受け入れられるように、医療機関と調整を行った上で、搬送体制の整備及び病床の確保を行うとともに、ほかの医療機関に周知を行うことを今後の状況の進展に応じて段階的に講じていただくように、こういうような形でのお示しはさせていただいております。  また、さらに、その受入れの調整につきまして、都道府県においてその調整機能を有する組織、部門を設定して、入院患者の医療機関への割当て等を行うように依頼をしておりますが、それに関連して、昨日発出した事務連絡におきましても、透析患者が新型コロナウイルスに感染した場合の医療提供体制についてということで、そうした病床の確保、及び、調整本部において適切な搬送調整を行うということについてお示しをしているところでございます。  そうした形で各都道府県において取り組んでいただくということが基本でございますが、私どもも、引き続き、適切にそうしたことが進んでいくように、しっかりと注視をしていきたいと思っております。
 

吉田委員

ありがとうございます。  副大臣、重ねてちょっと質問をさせていただきますが、今、AMEDが募集していた研究予算で、新興感染症に対する研究開発に係る新規技術基盤の開発、公募というものがありますね。これは、COVID―19等新興感染症に係る創薬等研究開発に求められる新たな技術基盤のシーズを広く公募となっております。  まず、これは、役所の方から御説明いただいたのが木曜日だったと思うんですが、私は金曜日に今回の質問レクもさせていただいて、金曜日に資料の説明を聞いたんですが、明確な答えがなくて、月曜日にも再度、これはどういう研究開発で、いつ締切りで、いつ審査されて、いつ研究費が支払われるのか、そういった質問をしたら、何も返事がなくて、火曜日になって、きのうまでが公募期間でしたと、そういう厚生労働省からの、ちょっとびっくりしたんですけれども。  まず、問題は、副大臣、公知じゃないんです、これは。AMEDは、もうちょっと広く、アカデミアとか研究者に、この研究がありますよ、応募してくださいと言うべきでしたね。かなり多くのアカデミアの方々はこれを知らないですね。知らなかった。非常にこれは問題だし、やはり私がきょう質問、これは広く公知にしたいと思って私は質問をしようと思ったんですが、もうきのうまでが期限でした、こういう御返答は、やはり役所の皆さん、お忙しいのはわかるんですけれども、ちょっと異常だなと思います。  それはもうしようがないことなので、これはまた今後も公募をするのか。これは、英知を集めて、とにかくコロナをコンクアーしなきゃいけませんね、克服しなきゃいけませんので、コロナ、COVID―19を克服するためにこういったものをまた公募していく予定があるのか。また、今回の応募も、迅速に研究費を支払っていかないと、研究する立場の人間としては非常に困ってしまうケースが出てくるので、副大臣、月曜日が締切りだったこの公募のものに関しては、審査をどういうふうにやって、いつごろ研究者のもとに研究費が配付されるのかということを、ごめんなさい、もう時間が来ていますので、簡潔に御説明を願えますか。
 

橋本副大臣

お答えをいたします。  まず、済みません、議員のレク等について行き違いがございまして、質問通告を受けたときはメモをとるので一生懸命でしたみたいなことをちょっと聞きましたが、きちんとお伝えができていなかったことに、まずおわびを申し上げます。  その上で、今の御指摘いただいた事業のスケジュールでございますが、公募そのものは、三月十二日から公募を行っておりまして、公募期間が三月十九日から四月十三日正午までということで、もう締め切られてしまっていたということでございます。  これにつきましての今後のスケジュールですが、書面の審査を四月中旬から下旬までに行い、それから、ヒアリング審査用の発表資料の提出を五月七日までに行っていただきまして、面接、五月八日、九日の予定、採否、可否の通知が五月の上旬から下旬の予定などなどということになっておるようでございます。  大変失礼をいたしましたことをおわび申し上げます。