藤田委員
日本維新の会の藤田文武でございます。 きょうは、法案関係からスタートさせてもらいたいと思います。 医療、介護のデータ基盤の整備の推進、これはこの法案の中でも非常に今後重要になってくる課題だというふうに捉えておりまして、これをいかに新しい時代の政策に生かしていくかということが、私は、今後の介護、医療の現場をどう効率化していくかということにつながってくるというふうに考えておるわけでございます。 今回ちょっと質問させていただきたいのは、五月十二日の本会議でも質問させていただいたところで、答弁いただいている内容を少し突っ込んでさせていただきたいと思います。 医療、介護分野の調査分析そして研究を進めるためにデータ基盤の整備を推進するということで、例えば、今回、もともとセットされているNDB、介護DBの連結に加えて、データの名寄せ、連結精度の向上を図っていくということで、被保険者番号を軸としてひもづけをやっていくということなんですけれども、端的に言えば、私はマイナンバーをやはり活用していくという方向性をもっと進めるべきだという意見です。 ちょっと考えてみたいんですが、今、マイナンバーというのが医療、介護の現場では、今回、オンライン資格確認等では使われますが、非常に消極的な使われ方にしか踏み込めていないというのが一つ問題であるというふうに考えております。 総理の答弁にもあったんですが、薬剤情報や健診情報を本人がマイナポータルで見られるようになる、これは非常にいいことだと思いますが、マイナンバーを軸にひもづけることによって、やはり、データの解析、AI、ビッグデータを使った取組を政策の質を上げていくという観点から進めないと、諸外国に対して医療、介護施策というのがおくれてくるんじゃないかという問題意識があります。 具体的に言いますと、自民党さんも今マイナンバーPTを立ち上げて前向きにやっているということで、口座のひもづけというのはやっていこうということで提言を、私どももしておりますけれども、しておりますが、私が思うに、例えば納税情報、資産、所得の状況、それから労働市場でどのような動きがあるかということがこの医療、介護情報とひもづくことで、リスク予備軍をケアする政策を打てたり、又はこの今回の非常事態のようなときに適切な給付につながっていく、そして社会的弱者を守っていけるということにつながるのではないかというふうに思います。 マイナンバーを軸に、厚生労働省はもうちょっとこのマイナンバーをとりに行ってほしいというように思うんですが、政府の見解はいかがですかということと、また、ハードルがやはりいろいろあると思うんですね、そのハードルをどのように認識しておられるかというのをお聞かせいただけたらと思います。
橋本副大臣
お答えをいたします。 これは総理の答弁もあったわけでありますけれども、地域において効率的かつ質の高い医療、介護、福祉サービスの提供体制を構築していくためには、医療、介護分野のデータ基盤を整備し、調査分析、研究の促進を推進していくことが重要でございます。 既に安藤委員それから伊佐委員の御質疑でも触れていただきましたけれども、今、医療の分野のデータベース、そして、今回の法案によって介護分野のデータベースについても連結できるようにしよう。それはどうやってやるかというと、来年三月から、医療保険の資格情報をオンラインで確認できる仕組みがあるわけですけれども、それを活用することで、マイナンバーカードを健康保険証として利用する取組が開始されることになっておりまして、マイナンバーそのものではありませんけれども、今回の法案においてこの仕組みを活用してデータの連結精度を向上させることとしておりまして、そうしたデータの解析等々の調査分析、研究の推進が期待される、こういうことを今回の法案では御提案申し上げているわけでございます。 マイナンバー制度につきましては、昨年閣議決定した新たなデジタル・ガバメント実行計画に基づきまして、薬剤情報や健診情報を御本人がマイナポータルで統一的に管理できるようにするなど、議員の御指摘も踏まえ引き続き国民の日常生活のさまざまな場面でマイナンバー制度の利活用を進めてまいりたい、こういうふうに考えているところではございますが、一方で、先ほど申し上げたような、医療の現場等々でマイナンバーそのものを使うということにつきましてはさまざまな御意見があるというところで、そうした御意見をしっかりと承りながら考えているというようなところであります。 現在の法律のもとでは、マイナンバーは社会保障、税、災害分野で行政機関等の情報管理等のために利用することというふうにされておりまして、利用できる主体や制度が限定的になっております。医療、介護等の分野におけるマイナンバー制度の具体的な利活用の方法につきましては引き続き関係省庁とも連携をしながら検討してまいりたい、まずは、その前に、今回御提案の法案の中でとりあえずデータの連結ができるようにということをお願いさせていただいておりますので、そちらを進めさせていただきたいと思っているところでございます。