第201回国会 衆議院 科学技術・イノベーション推進特別委員会 第4号 (令和2年6月1日(月))

川内委員

処遇改善するためには、処遇の実態をまず知ることが前提であるということを申し上げておきたいと思います。  今、新型コロナウイルスの問題で、PCR検査のことが大変話題に、毎日なるわけですけれども、ニュースでは、無症状の濃厚接触者は、これまでは検査しなかった、今後は検査するよというふうに厚生労働省としては方針を変えたということですね。  感染拡大を防止することと経済活動を維持するというのは二律背反するテーゼで、この二つをどうやって両立させていくのかということについては、とにかく感染実態を把握する、すなわち、検査をし、早期に感染者を把握するというのが科学的な考え方であるというふうに私は思います。なぜなら、無症状の感染者も感染拡大をさせるからということになるわけですね。  四月二十日付の国立感染症研究所の積極的疫学調査実施要領には、無症状の濃厚接触者は検査対象とはならないというふうに明記されております。  十八人の道県知事は、積極的感染防止戦略への転換を提言し、無症状の濃厚接触者もPCR検査を行い、積極的に検査、隔離、追跡を行えば、過度の自粛などせずに、感染防止と経済活動を両立させることが可能になるというふうにおっしゃっていらっしゃいます。  だから、厚労省は方針を転換したというニュースがありますけれども、ということは、四月二十日付の国立感染症研究所の積極的疫学調査実施要領を見直す、すなわち無症状の濃厚接触者も検査するという要領に変えるということでよろしいかということを副大臣にお願いしたいと思います。
 

橋本副大臣

お答えをいたします。  無症状の濃厚接触者に対するPCR検査につきましてですけれども、今委員お触れをいただきましたように、先週の金曜日の専門家会議での御議論を踏まえまして、速やかに陽性者を発見するという観点から、PCR検査の対象とすることとする方針を決定したところでございます。  この方針を受けまして、今御指摘のあった国立感染症研究所における積極的疫学調査実施要領というものが改正をされたということでございまして、それを踏まえ、濃厚接触者は、無症状であってもPCR検査の対象となることについて、本当に先週末の夜ということになりましたけれども、事務連絡を発出し、都道府県等に周知をしたということでございます。  なお、検査結果が陰性であった場合でも、これまでどおり、健康観察期間である十四日間は自宅待機をしていただき、期間中に何らかの症状を発症した場合には、再度検査を直ちに実施をしていただく、こういうことになります。  次なる波に備えて、検査体制のさらなる強化に努めてまいります。
 

川内委員

済みません、事務連絡を発出したというのは、厚生労働省の結核感染症課長の名前の事務連絡を発出したということですか。それとも、国立感染症研究所の実施要領を改定したということですか。
 

橋本副大臣

お答えをいたします。  済みません、先ほども答弁をいたしましたが、感染症研究所の積極的疫学調査実施要領を改正しました。改正をしましたという事務連絡をその二十九日に、これは、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部という名前において都道府県等に対してお知らせをした、こういうことでございます。