第201回国会 衆議院 内閣委員会 第21号 (令和2年8月26日(水))

吉田委員

ぜひ検討を進めて、国会を開いて、改正の方を進めていただきたいとお願いします。  今、大臣、くしくもやはりおっしゃったんですけれども、本当にこれは難しい問題を内包しているんです。軽症の自宅待機があるがために、逆に、大臣、これで家族内感染が広がっている面がありますよね。トイレを共有していることがほとんど、トイレはやはりリスクですよね、同じトイレを使うこと。そういった形で、家族内の感染、家族内クラスターというんですかね、そういったものが出てきているので、いち早く、やはりこれは、類型の整理とともに、そういったところをしっかり対応しないといけないと思います。西村大臣は、しっかりと、今伺うと、危機意識は相当持っていらっしゃるし、いい形を目指して改正する意欲に燃えていらっしゃると感じましたので、それで結構です。  ちょっと時間がないので、次に行きます。  今度は、橋本副大臣にお伺いしたいと思います。  ワクチンに関して副大臣にちょっとお伺いしたいんです。もう何のことかおわかりで、よくレクでしっかり聞いて。  とにかく、国産で、すばらしいワクチンをつくるのは極めて重要な問題だと思います。しかし、実は、一番多くの予算がついているのは、三十億円程度ですよね、アンジェスの、いわゆるDNAプラスミドワクチンという、今まで、有史上、使われたことがないワクチンなんです、これは。  今回の世界的な研究を見ていても、新規技術というのがかなり入っています。これは、平時であれば、もちろん、そういったものをどんどん育てるということは大事なんですが、私は、個人的な感想としては、この前、アメリカ時代に一緒に共同研究をしたノーベル賞学者ともちょっと話したんですが、こういったときこそ、古典的な方法によるワクチン製作を重視した方がいいんじゃないかと、まあ、それはノーベル賞受賞者個人の意見ですけれども、おっしゃっていました。私も同じことを思うんです。  その中で、DNAプラスミドワクチンというのは、もう副大臣御存じのとおり、まず抗体産生能が弱いんです。つまり、病原体から体を守る力が弱いことを開発者御本人がインタビュー等々で認めています。かつ、副反応が、データによっては、三割、四割起こるなんというデータもありますよね。非常に高い割合で副反応が起こる。つまり、危ないし、効果が薄いワクチンなんですよ、これは。私も多くの医者に、これが認可されたら使うか、自分は使うかと聞いたら、みんなノーですよ、みんなノー。東大の教官もみんなノーです。名古屋大学の教官も、私が聞いた人はみんなノー、使いたくないと。  なぜこれにトップの予算がついているのか。開発者の方は、御自身もおっしゃっていますが、安倍総理のゴルフ友達であると。御本人も、これは私も直接知っている方ですから、おっしゃっているんですが、何でこの額の予算がついたのか。それは、私はそんな、国民の命にかかわることなので、ゴルフ友達だからなんと思いたくないですよ。  ただ、今、科学的に、エビデンスの中で、効果が弱くて安全性が担保できないワクチンになぜトップの三十億の予算がつくのか。そのお答えを明確に、副大臣、お答えいただけませんか。かなり細かくレクしてありますから、しっかり答えてください。
 

橋本副大臣

ワクチンの開発につきましてお答えをいたします。  まず、新型コロナウイルスのワクチンにつきましては、政府としても、できるだけ早期に国民に供給できるように、日本じゅう、世界じゅうの企業、研究者の英知を結集して開発を進めておりまして、これまで第二次補正予算等におきまして、研究開発及び国内の生産体制の整備を全面的に支援をしております。  例えば、研究の体制の支援、それから生産体制等緊急整備事業などで、ワクチンの整備というのは、我々は支援をしている。そして、今御指摘のあったアンジェスさんもその一社であるということは、それは間違いないところでございますが、ただ、例えば生産体制等緊急整備事業では、九事業者の応募があって、六事業者に対して交付をしていて、そのうちの一つがアンジェスであるということでございまして、先ほどの、それについては、さまざまな専門家によってきちんと進捗等を見ていただいて、採択を決めていただいた、こういうプロセスを踏んでおります。  御指摘のように、DNAプラスミドによるワクチンというものについて、これまでの実績も余りあるものではございませんし、また、一般論として、それのほかの種類の、例えば、不活化ワクチンでありますとか組み換えたんぱく、ペプチドワクチンでありますとか、そうしたさまざまな方法の中で、免疫がつきにくい可能性があるという指摘があるということも私たちは承知をしております。  ただ、先ほど、例えば六種類のものについて生産支援の事業に採択をしたと申しましたが、その中にはさまざまな種類の開発によるワクチンというのを含んでおりまして、実際にどのワクチンが効くのか、成功するのかしないのか、そうしたことがわからない中で、どれだけきちんと国民の皆様にワクチンを提供できるか、こうした観点の中で、そして、もちろん、補助をする対象として適切かどうかを評価をした上で、私どもとしてはそうしたものの支援を決めたということでございまして、私たちとしては、一日も早く国民の皆様に安心していただけるように全力を尽くしてまいる所存でございます。
 

吉田委員

いや、尊敬する副大臣がそんな御答弁では困ります、はっきり言って。  だから、全然答えになっていないんですよ。普通に、御本人も認めているように、抗体産生能も弱い、副反応が高いワクチンをなぜ優先するのかがよくわからない。なぜ一番大きな額が、だから、そこだけ答えてくれと言っているんですよ。  だから、理由はないわけじゃないですか。理由がないと、また私はそう思いたくないと繰り返し申し上げますが、ゴルフ友達だからそういう予算をつけたと、みんな、やはりまともな科学者が見ると思っちゃうんですよ。だから、もうちょっと明確なエビデンスを、なぜそこに最大の予算をつけなきゃいけなかったのか、なぜそれを採択したのか、本当に国民のためになるかというお答えを副大臣から聞きたかった。  しかし、るる私が聞いていないことを説明されましたので、もう時間がないので、次に行きます。  じゃ、副大臣、もうちょっとこれは答えやすいお話です。  病院が赤字なんですよね、副大臣。総合病院を中心に赤字です。総合病院というのは労働集約型で、非常に利益が出にくいですよね。副大臣はよく御存じだと思います。  その中で、病院に潰れてもらってはいけない。中核病院は、今本当に、手当が削られたり、大学病院も、手当が削られたり、ボーナスが削られたり、時間外が削られたり、コロナの最前線で戦っているにもかかわらず、そんな不当な扱いを受けている、そんな感じなんですよ、副大臣。これは、このまま診療報酬の積み上げ型の形でやっていると、絶対に破綻します、一〇〇%。  私は、例えば、昨年比で減少した診療報酬の五割とか八割を公費で補填するとか、まず、そういうことでとりあえず当面のしのぎをさせる。だから、お金を貸すではだめなんですよ、副大臣。お金をただ貸してあげるだけでは立ち直れない。もうパラダイムシフトをしないと、副大臣、だめなんです。  そこで、例えば、規模や、病床数ですね、人員数、機能によって診療報酬以外で加算をして、赤字にしないための新しい病院に対する公的な支援というか、いわゆる収益の上げさせ方というのをさせないと、これは、だって、介護とかいろいろな他の事業ではそういうことをやっているじゃないですか。医療においても、機能、権能、規模、人員数、そういったことをやはり見て、収益が上がりにくい業種なんです。井上先生もあそこにいらっしゃいますけれども、井上先生の御実家も病院ですからね。三密ですから大変ですよ、本当に。  ですから、そういったところを見て、やはりちゃんと評価をするということを今やらないと、病院がばたばたと。崩れたものを直すのは大変です。崩れるのは簡単ですよ、副大臣御存じのとおり。医療崩壊が起こっちゃったら、それを立て直すのは非常に難しいですよ。勤務医もどんどん開業していって、勤務医がいなくなっちゃったということがあったじゃないですか。二〇〇七年、二〇〇八年、医療崩壊が起こっていましたよね。同じことも起こり得ますし、これは大変です。  副大臣、どういう手だてをされるのか。全国の医療従事者が元気が出るような答弁をお願いします。
 

橋本副大臣

お答えをいたします。  医療機関の経営につきまして、補正予算等々、さまざまな支援を行っていることはもう繰り返しません。申しません。  今御指摘をいただいたような状況があるということは私たちも重々理解をしておりますし、また、関係団体あるいは直接医療機関の方からお話を伺うこともございます。  もちろん、まずは二次補正をきちんとお届けをするということが私たちとしてまずやらなきゃいけないことではありますが、その上で、さまざま今御指摘もいただいたことも頭に置きながら、どんなことができるか、まずはきちんと実態を把握をし、またいろいろな方のお話も伺いながら、必要に応じてさらなる支援というものが必要かどうか考えて、具体的に何ができるのか、考えていきたいと思っております。