第200回国会 参議院 総務委員会 第2号 (令和元年11月12日(火))

吉田忠智君

既に新聞等でも報じられておりますとおり、風評被害が出てきております。医師や看護師、採用する予定であった人がやめるとか、あるいはこの地域から公立病院がなくなるのではないか、そういう不安な声が住民の皆さんから出てきているわけでございます。  厚生労働省の所管ですが、そして、この四百二十四病院のうち公立病院が二百五十七病院。どう考えてもおかしいじゃないのという病院が幾つかこの中にも含まれているんですよね。  例えば、石巻市立病院、二〇一六年九月に被災地に開院された病院。それから、富山県リハビリテーション・こども支援センター、これも二〇一六年一月の開院。ほかの病院では受入れが困難な重度障害や神経難病の方を受け入れている。あるいはまた、熊本地震で病棟が閉鎖をして、二〇一九年十月に開院したばかりの熊本市民病院まで挙げられている。離島で近隣にはない、近隣の病院のない公立種子島病院なども明らかに、リストにこれ載せるのかなというようなところが。だから、非常に乱暴な公表の仕方であったと、そのように指摘をせざるを得ません。  改めて、地方の皆さん、自治体の皆さんにこれからニュートラルに議論していただくために、このリストはやっぱり撤回すべきじゃないかと思いますが、橋本副大臣、いかがですか。
 

副大臣(橋本岳君)

お答えをいたします。  まず、今回のそのデータの公表に当たりまして、やはりその公表の仕方が丁寧ではなかったという点、私たちもそのように思っておりまして、これは反省をしなければならないと思っております。このことは意見交換の、国と地方の、先ほど大臣がお答えになられた十月四日の意見交換の場、また各地域で意見交換の機会を設けておりますが、そのときにも申し上げさせていただいて、新聞の記事に出ているとおりということでございます。  ただ、その上で、そしてその意見交換の場で、私もその福岡の会に、説明会に参りまして、その場での意見全て伺ってまいりましたが、お話をいただいたような、既にその採用、内定を出した人にちょっとなくなっちゃうんじゃないのかと言われるとか、患者さんにこの病院なくなるんですかと言われるようなことがあるんだというような御意見につきまして、私も伺いましたし、そのことはしっかり受け止めなければならないとまず思っております。  その上で、今、それから、リストの中で入っているのが不適切と思われる病院があるのではないのかという御指摘もございました。  その個々の病院についてということを申し上げることは控えますけれども、ただ、このときには、結局、急性期以外の機能を担っているケースだとか、地域にとってなくてはならない病院となっているケースといった、今回の分析の対象の枠組みに入っていない観点というものが確かに存在をする、そういう病院が。そして、あるいは、例えば平成二十九年六月の診療実績のデータに基づいて今回の分析を行いましたが、それ以降に何らかの機能の集約などなどの再編を行っておられる病院等も、その時点のデータに基づいて今回リストアップをさせていただいているといったことがございます。  そうしたことにつきまして、私たちもその意見交換会においてもそのことは申し上げておりますけれども、今回こうした分析の枠組みにおいて印を付けて出させていただいた、そして、そのことに基づいて再検証の要請をしたいというふうに考えておりますけれども、その要請をして再検証をしていただくのは、個々の医療機関、そして各都道府県である地域医療構想調整会議においてしっかりと御検証いただきたいということでございますので、まさにその場において、今回の分析で含まれ得なかった、私たちとして、やはりもっとこういうことを学ぶべきだということについて御指摘をいただいて、それぞれの地域地域で御議論をいただく、そのために今回のその分析をお示しをし、御要請をしたいというふうに思っているところでございますので、私たちがお出しをしたものを一方的に各医療機関で再編統合しろというものではございません。再検証していただいた上で、それぞれの地域地域で御議論をいただく、その活性化ということを目的としてお出しをしたものでございます。  そうした事柄についてこれまでも意見交換の場等々重ねてまいりましたが、これからもしっかりとそうしたことをお話を伺いながら努めてまいりたいと考えております。
 

吉田忠智君

ちょっと答弁が長かったので、まず撤回は改めてまた求めたいと思いますが。  医政局発で何か文書を出す予定があると聞いているんですよ。せめてそれは出すべきじゃないと思いますが、いかがですか。
 

副大臣(橋本岳君)

要請の通知のことかと思われますけれども、先ほど来申し上げたとおり、また大臣もお話しになりました地域医療構想の推進そのものについては、私たちとしては、その地域においてこれからも医療機能をきちんと維持をしていくために必要なことだと思っておりますので、しっかりと今申し上げたようなこともお伝えをしながら、私たちとしては進めてまいりたいと考えているところでございます。
 

吉田忠智君

通知を出すということですか。
 

副大臣(橋本岳君)

通知についてはさせていただきたいと思っております。